Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
それを盗み出すつもりで蝋燭の灯で見たが穴倉は空っぽだ」
「たぶんお染が、金の隠し場所を書いた書付けは、隠居が一番可愛がっている、孫の勘太郎の巾着に入っている――と教えたんだろう。――あの娘は綺麗な顔をしているが、人間はあまり賢くない。八五郎の女房には不足だよ」
「親分」
「まア、そうムキになるな。――ところで、勘太郎の巾着を奪るつもりで、納戸へ入った万吉は、運悪く勘太郎に見つかった。咄嗟の智恵で、蒲団を包む萌黄の大風呂敷を冠ると、箪笥の中の脇差を抜いて、いきなり勘太郎を突き殺してしまった。巾着を盗むところを見られると、隠居殺しまで露見する。お染は賢くない娘だが、勘太郎を殺したのも万吉と察したから、その罪の恐ろしさに、すっかり気が変って、昨日今日万吉の側へ寄りつかなくなってしまった。――あの上、放っておくと、万吉はお染も殺し兼ねなかった」
「ヘエ――」
「幸い六十三の凶を御神籤と気がついて、下手人と金と一緒に見つけたのは、とんだ拾い物さ」
「変なことがあるものだね、親分」
ガラッ八は薄寒く襟を掻き合せました。少々賢くないにしても、お染の美しさが、まだ眼の前にチラつきます。