Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
それから悪智恵を絞って、あの音次郎をけしかけ、罪もとがもない下駄屋の孝行娘まで殺させた。――俺も長いあいだ十手捕縄をお預かりしているが、手前達のような悪党は、見たこともないぞ」
平次がこんなに怒ったのを、ガラッ八も滅多に見たことはありません。
「親分、でも、二人の身になると口惜しいことばかりでした」
と、ワナワナ顫えながら、文吉は顔を上げます。
「何が口惜しい、何度も何度も三河屋さんの世話になっているじゃないか、たった一人の娘を殺すほどの怨みがどこにある」
「三十年前三河から一緒に出た兄弟分の私に、三度で十二三両は恵みましたが、――それが江戸の長者番付にのる万両分限のすることでしょうか、――私はたったそれだけで二十年間三河屋の仏心の生証拠にされていたのですぜ」
「貰う者は、いくら貰っても足りないのだ」
と平次。
「くれる方は、一文二文でも恩にきせますよ、親分、あっしは遠縁で、三河屋のために病気になったのを、三河屋がお為ごかしに女房にまで別れさせ、さんざん恩にきせられて、離室へ犬のように飼われている男だ。三日に一度、七日に一度ずつ、自分の慈悲善根を見にくる三河屋を神様のように拝んでいなきゃならなかったんだ、畜生奴ッ」