Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
この騒ぎが一と片付きすると、ありったけの蝋燭を灯して、舞台の上へ円くなった人達が期せずして平次に問いかけました。
「お村に聞くと、百松はお村の敵を討つつもりだったようですから、百松がお松殺しの下手人のようでもありません。一体誰がお松を殺したんでしょう」
太夫元の藤六は、少し長い顔を引延して、皆んなの顔を代表します。
「俺にも解らない」
「ヘエ――」
平次の予想外の答に、みんな呆気にとられてしまいました。
「この水槽の水を出してしまったら、何か嗅ぎ出せるかも知れないが――」
「宜しゅうございます、銭形の親分、どうぞ御自由に水をお抜き下すって」
藤六は、そう言いながら、ガラッ八に手伝って貰って、三重になっている、水槽の樋を開きました。
水は恐ろしい音を立てて、下水から大川に落ちる様子。
半刻ばかり経つと、水槽の底がすっかり見えるようになります。
「もうよいだろう、利助兄イ、すまないが、ここから逃げ出そうとする者があったら、誰でも構わず引っくくってくれ」
「よし、心得た」
「それから蝋燭を――」
平次は蝋燭を片手に、木彫の龍の側にある段々を踏みました。
「お松を殺した刃物は、ここにあるはずだ、もしここに何にもなかったら、お松は水の中で鎌鼬に逢ったとでも思わなきゃアなるまい」