Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「そんな馬鹿なッ」

川上源左衛門は噛んで吐き出すようでした。

「その上死骸には刀傷がございます。人に害められたとなると、捨置くわけには参りません」

「…………」

「下手人を捜し出して、縛るのが手前どもの仕事でございます」

「すると、拙者が怪しいとでも言うのか」

川上源左衛門は少し開き直りました。

「とんでもない」

「なら、とっとと帰れ、――拙者は何にも知らぬ。町方の岡っ引風情が、武士に向って、詮索がましい事を申すのは無礼であろう」

ピシリと真っ向から、一本きめつけておいて、川上源左衛門は戸口の障子を閉め切ろうとするのです。

「ちょいとお待ちを願います。――あっしは詮索がましい事を申すために参ったのではございませんが、志賀内匠様は御浪人とは申せ、ついこの春までは当家の御家中で、旦那と一緒に沖釣に出かけたっきり、行方不明となった方でございます。町方で探索の手が届かなければ、その旨を御奉行から、大目付へ申し達し、龍の口評定所へ、改めて御家老なり御用人なりを、出頭して頂く術もございます」

「これこれ何を申すのだ、馬鹿馬鹿しい。当家を退転した者の詮索に、目付衆を龍の口評定所までお引合に出す奴があるものか」