Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「だから変じゃございませんか、もう一度考え直してみましょう」

「フーム」

平次はそれっきり引揚げました。この上頑張っていても、何の手掛りも見つかりそうはなかったのです。

「親分」

帰りを急ぐ途々、ガラッ八の不服そうな顔というものはありません。

「何だ、八」

「何だって投げてしまったんで、――親分らしくもないじゃありませんか」

「世の中には詮索して良いことと悪いこととあるよ」

「ヘエ――」

平次の言葉は謎のようでした。

「死んだ藤兵衛へ縄を打つ法はあるまい」

「藤兵衛が本当に畳紙を置き換えたでしょうか」

「多分、そんな事だろう」

「自分の手にある絵図面を、偽物と換えるのはわけが解らないじゃありませんか。それも奥州下りまで行って骨を折って描いた絵図面じゃありませんか」

ガラッ八は一生懸命に藤兵衛のために弁じます。

「その通りだよ。だがな、八、同じような畳紙を急に手に入れて、真物と掏り換えるなんてことは、外の者に出来ないよ。藤兵衛なら前から用意しておけるはずだ」

「でも変じゃありませんか」

「それに、藤兵衛ほどの者が、神棚から畳紙をおろしたまま一応中を改めずに、上屋敷へ持って行くはずはない」