Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lisez 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 371 916 caractères · 744 écrans

Aozora Bunko

三

三

張飛の心は甚だ安らかでない。この上はみずから乗り出すよりないと、翌る日、向うの山の下へ部下を伴って迫り、雷同に命じたように、自分でもまた、声かぎりにさまざまな悪罵をあびせた。

張飛の悪口となると、なかなか雷同などの比ではなく、辛辣をきわめたものであったが、依然、敵は緘黙を守りつづけている。

「敵もさるもの。よく辛抱する。これでは壁に唾、馬に説法。……どうもならん。少し推移をみてやろう」と、張り合い抜けの形で、彼はすごすごもとの山陣に戻った。

幾日かすると――。

何としたことか、今度は、張の陣から、こちらの山に向って、悪罵が飛んできた。

遥かに望めば、魏兵が山上にうち揃い、一せいに大声を発し、悪たれをついているのだ。雷同はこれを眺めて切歯した。

「なかなか憎い致し方、この上は一挙に……」

と、真っ赤になっていきまくのを、張飛は、

「いまこちらが動いては、まんまと敵の術中に陥るというもの、しばらく待て」と、おさえた。

しかし、こんな状態が五十日余りも続いては、部下の兵士も安らかではない。不穏な形勢さえ見えてきたので、張飛は一策を案じてまた山を下って敵前に陣を構えた。