Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans
二
みな云うのである。
要するに、人間は建設を好むからである。建設を終って、腐蝕期に入っている平家の地盤で、不安なあくびをしているよりは、粗食と汗と土まみれな中にいようと、これからだと云い合える天地に生きたいのである。
だが、そう一つに、人心をひっぱっている力は鎌倉そのものではない。やはり人である。しかも一人の人であった。
二
その頃、鎌倉への聞えに対し、厳秘にされていたが、平家方の内部には、致命的な憂いが起っていた。
太政入道の重い病である。
「近ごろ貴顕方の馬、車の往き交いが、何だか、ただ事ではないが?」
とは、京都の庶民たちも、うすうす変には感じていたが、凡事でない騒ぎは、去年から年の暮までもつづいていた――
「また、何かあるんだろう」
鎌倉の民衆とちがって、ここでは庶民と上流の層とが、完全にかけ離れていた。
「驚き忘れた一門」の無反省が反映して、庶民たちも何が起ろうと、驚かない習性に堕していた。
東国には頼朝が。木曾方面からは義仲が。
九州では肥後の菊池。豊後、肥前なども源氏に呼応して大宰府へ攻めかけたという。
――四国の伊予にも、吉野、奈良にも、近江にも畿内にも、騒乱が起った。