Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans
二
山陽、四国にある平家のまだ侮れない旧勢力と。
それと、ここ鎌倉――と。
京都も中国方面も、外交に、政争に、軍備の拡充に、物々しく動いているが、鎌倉の静かなことは、
「どうしたものか?」
一頃の頼朝の迅速ぶりと思いくらべて、怪しまれるばかりであった。
「近ごろは、御台所との御仲も、至極、ご円満そうに見える」
と、いう噂は、その問題を気にしたがる家人衆のあいだでも一致した観測であり、それと共に、
「あのほうのご手腕にかけても、人すぐれた所がおありとみえる」
などという――悪い意味ではない陰口が――臣下のなかでほほ笑ましく囁かれたりしていた。
が、そういう無事と見えるなかに、鎌倉そのものは、実は大きなものを生みかけていたのである。
平家が行って徹しなかった武家政治に、頼朝は、自分の理想を加え、民衆の力も盛って、施政のうえに、今までなかった新しい方法を見出そうと腐心していた。
その一つ二つの現われとして、公問所とか、問注所などという役所を設けた。
そこでは、政治をきき、司法上の裁きをし、役人には、大江広元とか、三善康信などをおいた。
広元も康信も、長く京都にあって、政務には熟練している文官の逸材である。