Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

三

木の葉かと思えば、そこらの御堂の蔀や縁にこぼれて来るのは白い霰であった。

「お寝みですか。常磐さま。……ぜひ、まいちど起きて下さいまし。光厳です」

産寧坂の上である。音羽の山を背に負っている。光厳はあたりを怖れながら、子安観世音の御堂の扉をしきりに押していた。

三

「はい。……ただ今」

御堂の中で答えがした。

低い声であった。けれども麗しい女人の年ばえが、それだけでも分った。

静かな気はいが中でうごく。やがて御堂の扉の隙間に明りがさした。絶えて人など住んでいた例のない堂宇なので、蔀は破れ、煤や雨漏りの荒れもひどいのに、誰が寝泊りなどしているのだろうか。

それからして、そもそも、怪しまれてよい事であった。だから、光厳は、外に佇んで、そこの開くのを待つ間も、気が気ではない様子であった。

「御前様。……ぶしつけではございますが、凡の場合ではございませぬ。どうぞ、お身装など気づかいなく、早くここを開けて、お顔をかして下さいまし」

光厳に急かれて、

「はい、はい。今ほど」

次の返辞は哀れなばかりうろたえて聞えたので、光厳は気の毒やら済まない思いやらに堪えかねて、

「おそれ入ります」