Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

四

四

階を降りかけた牛若を呼びとめて、老宮司は、太刀と一かさねの衣服とを、

「冠者となられたお祝に参らせる」

と、彼の前へ置いた。

牛若は、両手をつかえて、

「あなたは?」

と、その人の面を、穴のあくほど、じっと見た。

老宮司も、牛若の姿を、飽かずながめていた。

何時いいつけたものか、他の若い神官たちは皆去っていた。ふたりの前には、榊葉と神灯と神殿の奥の御鏡しかなかった。

「わしは大宮司藤原季範。……おん身には何のお覚えもあるまい」

やがて、声をひくめて、季範が云うと、牛若は、わずかに顔を横に振って、

「い、いいえ」

「……あるか。何ぞわしについて聞き覚えでも」

「よそながら存じあげております。あなたと私とは、あかの他人ではございません」

「む、む……」

季範は、ほろりとしかけた。

「弁えておいでたか」

「知らないでどうしましょう。あなた様は、わたくしの亡父にはお舅御に当られるお方でしょう。異母兄頼朝の母御には、父にあたるお人でしょう」

「おお――遮那どの。おん身が鞍馬から姿を晦ましたと聞いて以来、よそながら案じておったぞ」

「どうしてお分りになりました」

「社家へ見えた供の男の口うらが不審しいので、そっと物陰からお汝の容子を見たところ、似ておいでるのに驚かされた」