Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

ようやく、貧乏を脱し、人々を見かえし、他人が若い頃に通った青春を、彼は四十過ぎての今、迎え始めた気もちなのである。燃ゆるばかりの元気だった。途方もない大きな設計図を日本中に画いてみたり、そうかと思うと、小さい衣食住などに恋々として、何かにつけ慾というものが旺んである。

物を喰うにもがつがつと飽食はするし、一族や子等の前でも、平気で女のはなしなどをやったりする。――ふと、その中に重盛が、浅ましげに眉を顰めてでもいると、急に気づいて話をそらしてしまったりはするが。

――とにかく。そういう父と子であったから、頼朝助命の嘆願は、誰が考えても、重盛をおいて他に人はないほど適任らしく思われたが、事実に当ると、かえって清盛の不機嫌と強情を募らせてしまった。

重盛もまた、禅尼と同じように、梅寒き夜更けを、空しく小松谷の館へ、黙々と帰って行った。

その翌々日頃であった。

九条院のうちへ、三児を抱いて常磐がかくされて、やがて自首の旨を、六波羅へ訴えて出て来たのは。

三

常磐が捕えられて来たと聞いた日から、清盛はしきりと、

「今まで、どこにいたか。どうして遁れていたのか」