Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lisez 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 371 916 caractères · 744 écrans

Aozora Bunko

「丞相孔明に会いたい」

と、云い出した。

すでに危篤の急使はそのとき成都についていたのである。

孔明は、この報らせに、すぐ旅装をととのえ、太子劉禅を都にのこして、まだ幼ない劉永、劉理の二王子だけを伴うて、旅の道も夜を日に継ぎ、やがて永安宮に来りまみえた。

彼は、かわり果てた玄徳のすがたを見て、その床下に、拝哭した。

「……近う。もっと、近う」

帝は、近臣に勅して、龍床の上に座を与え、孔明の背へほそい御手をのばして、こう宣らせられた。

「丞相よ、ゆるせ。朕、浅陋の才をもって、帝業をなし得たのは、ひとえに丞相を得た賜ものであったのに……。ついに御身の諫めを用いずかかる敗れを招き、また身の病もいますでに危うきを知る。……朕なき後は、この上にもなお内外の大事すべて御身に託しおくしかない。……朕なき後も、孔明世に在りと、それのみ唯一のたのみとし玄徳は逝くぞよ」

滂沱、また滂沱、病顔をたるるものは、孔明の頸を濡らすばかりであった。

「陛下。どうか龍体を保たんと、せめて太子がご成人の頃までは」

と、孔明が咽びながらなぐさめると、帝は、かろく面を横に振って、あたりの近臣をみな室の外へ遠ざけた。