Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

「さてこそ、あなた様は」

と頼朝の面をしげしげ見直し、苞入りの刀を彼の手へもどすと、名も告げずに立去ってしまった。

それまで、鵜匠の肚を、疑いぶかく警戒していた頼朝は、非常にすまない顔して、

「……あ。世尊がいた」

と、つぶやいた。

やがて、大炊の門を訪れてみると、門は閉じてあって、喪中の忌札らしいものが貼ってある。裏の土塀口を押入って、召使の者に、

「義朝の子、右兵衛佐ですが、父君は在すでしょうか」

と、たずねると、やがて奥まった屋の内から、

「あな」

とばかり転び出て来て、彼の手を取り、足を洗ぎ、抱えるばかりにして家の内へ入れてくれた女性がある。

大炊の娘、延寿であった。

「おいたわしい」

と、彼女は涙にくれていたが、頼朝はこの女性が父の何であるかもよく弁えていないし、事実、そんなに悲しくなかったので、彼は涙もこぼさなかった。

けれど、その後で、

「お父君には、ここを去って、尾張の方へ落ちのび給い、正月三日というに、長田忠致に計られて、敢なくお討たれ遊ばしたのみか、その御首は、都へ送られ、平家の者の手にかかって、都の東獄の門前にある樗の木に梟けられました」