Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

三

政子は、何度も胸のうちで繰返していた。父の時政へ、というよりも一族全体へ、祖先からの旧い館の門へ。

嫁ぐ花嫁の心には、奇怪な決心が秘められていたのであった。輿をになう者も、列に従う人々も、見送る一族も、当然、彼女は山木判官が邸へ嫁すものと信じて、疑う者もなかったが、政子の心は、そこへ行くとは思いもしていないのである。

花嫁の列は、生家の門を出る時から、すでに破鏡を孕んでいた。従って政子のなみだは、世の常の花嫁が生家を離れる時のそれとは、まったくちがっていた。

またそれまでの覚悟をするには、女という一身の方向だけではなく、この結果が、どんな重大事をたちどころに招来するかをも、当然、聡明な彼女の考えていないはずはない――北条家も一族を率いる武門、山木判官も武門。すべてのものを弓矢剣の修羅場へ抛つような事にもなろう。吾儘といえば吾儘にすぎない恋一つのために、九族に戟を把らせ、百姓を戦禍へ追いやるなど、何という怖ろしい罪ではあろうと――それらの弁えもないほど無智盲目な彼女でもなかった。

(不孝。ひいては不忠の子)

花嫁は恐ろしい自分の大罪をそう知って戦くのだった。