Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

「いらない……」

「わしは源義朝の公達じゃ、盗んだ柿など誰が喰らおう。……ねえ、お母あ様」

八歳の今若には、もう自分という者の自覚があった。日頃の庭訓も弁えていた。

常磐は、兄弟を側へ寄せて、

「そう仰っしゃらずに、今若さまも貰うてお上げなさい。――弟御様が、黙って持って来たのは良くない事ですけれど、和子達はまだ、物を買うという事はご存知ないのですから無理はありません。串柿を持って来た農家へ戻って、その価を払うておいでなされませ」

常磐は、髪にさしていた一本の金釵を抜いて、兄弟の手へわたした。

兄弟は、黄金の釵を持って、母に教えられたとおり、そっと戻って、農家の軒下へ行った。そして、まだ他にも吊るしてある干菜や柿の縄へ、その釵を挿して帰って来た。

「さあ和子さまたち。柿を喰べたらその代りに、こんどは仲よう歩いて賜もよ。もう一、二里じゃ。墨染の伯母さまの家まで行けば、お美味い物もたんと下さろ。夜の具も暖かにして下さろ。もうすこしのご辛抱ぞや」

励ましながら、駅路の端れからは燈火一つ見えない田舎道を、母子はまたたどたど歩いた。

すこし大人しくなったかと思うと、六歳の乙若は歩きながら居眠っていた。