Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

眼もくらむばかりとは、その一人一人の装いであった。――が吉次の眼には、その金銀の飾りも絢爛な織物も、太刀の鞘や沓に光っている漆も、みな自分の生産した物を、自分で拝んでいるような気がした。

あたりの人々を見れば皆、なみだを流さぬばかり心から平伏している。自分のような考え方は不幸であると思ってみても、にわかに随喜のなみだも出なかったが、そのうちに、

「……あっ?」

あやうく声を嚥みながら、ばっと面に血のいろをうごかした。

すぐ前を、九郎御曹子が――久しく見ないので見違えるばかり成人したその人が――いつぞやの継信、忠信のふたりをつれて通った。

二

義経はちらと、吉次のほうを見たようであった。

慥かに、自分へそそがれたと思った眼に、吉次が、はっとしているまに、もうその人は背を見せて、彼方へ歩いていた。

「……ああ、お立派になった」

彼は、眼がしらに、熱いものをたたえた。

――何か、安心した気もちと、自分から遠くなったと思うさびしさにつつまれた。

「物」と「金」しか頭にないかのような彼も、義経にだけは、愚かしいほど、情に揺りうごかされた。――子のないせいかとも思っている。