Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

万一にも戦場にて、うしろ足を踏み、命惜しなど思う懸念のある者は、遠慮はない。この場から帰れ。打連れてはかえって源氏の名折れ。――また、かたじけなくも、われらに降しおかれた勅宣に対して畏れ多い。一歩退くは、一歩、勅宣にそむき奉ることである」

二

隣の部屋の物音に、吉次は寝どこの内で眼をさましていた。

朝、眼をさますと、

「おれの持船も、ことし中には百艘になろう。国もとで抗らせている鉱山も、来年からは黄金を生むだろう。夜が明けて、鳥が啼けば、金が殖える――」

と、全財産を計ってみたり、貨幣の運転を考えてみたりするのが、彼の習性であり、楽しみであり、またその日の生活の始まりだった。

――が、その朝は、隣の部屋のひそひそ声や、微かな音が、妙に気になって、

「侍というものは、底の知れないばかな者だ」

と、冷淡にはしていても、自分の夢だけに楽しんでもいられなかった。

隣には、寺に乞うて去年から佐藤兄弟が住まっていた。その継信、忠信のふたりは、昨夜、

「もう生きてお目にかかる折もあるまい」

と、改まって、吉次に別れをのべ、酒を酌み交わして寝たのであった。

今日、義経の出軍に、何と主君から叱られようが、追いついて戦に参加するのだというのである。