Classiques japonais avec furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lisez 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.
N1 · avancé · kanji et kana modernes · 371 916 caractères · 744 écrans
わけてこの際、君には、よいご教訓となったことと思われます。御身すなわち呉の万民の主たることを、くれぐれお心に、ご銘記あるようおねがいします。今日、お体だけでも無事だったのは、まったく天地神明のご加護というもの。むしろ歓ぶべきことと存じます」と、歯に衣着せずいった。
「慚愧にたえない。一生の戒めとする」
孫権も涙を流してつぶやいた。
しかし、大事はここに一頓挫をきたした。呉軍は、新手を加えて、再装備の必要に迫られ、ついに大江を下って、呉の濡須まで引返してしまった。
遼来々。遼来々。
呉の国では、幼い子どもまでが、魏の張遼の名を覚えて、子が泣くと、母はそういって、泣く子をすかした。
以ていかに、張遼の勇と、その智が、呉兵の胆にふかく刻みこまれたかがわかる。
張遼は、みずから、
「これは、望外な奇捷だ」と、いっていた。
すぐ急使を漢中に送り、ひとまず戦況を報告して、なお他日のために、大軍の増派を要請した。
「このまま、蜀へ進まんか。ひとたび還って、呉を討つがよいか」
曹操も、この二大方向の去就に、迷っていたところだった。
鵞毛の兵
一
いま漢中は掌のうちに収めたものの、曹操が本来の意慾は、多年南方に向って旺であったことはいうまでもない。