Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans
やがて野武士のほうが云う。
「……何か、きょうも常磐様からお託しがあったか」
「はい、お手紙を、いつものように、お預かりして参りました」
僧は、辺りを見まわして、兄の手へそっと渡す。――野武士は、その手紙を、額に押しいただいてから懐へ納めた。
「これだけか」
「ええ、きょうはこれだけでした。――が、お言葉の上で、こう仰っしゃってでございました」
「牛若様へ、お言伝てか」
「いや、牛若様には聞かして賜もるな。ただ貴方や他の方々の心得までに――とのお断りで、鞍馬へ折々にする便りも、これが終りと思うてくれ――との仰せでした」
「……ウム。近頃の風説で、一条殿の身辺へも、六波羅の眼が注意を向けだしたようだとは、わしも聞いている」
「そうです。良人のため、良人の一族のためじゃ。悪しゅう思うてくれるな。牛若様をはじめ亡き義朝様の遺子三人の者には、再生のご恩のある今の良人に、禍いをかけては済まぬ。また再嫁する折に交わした、良人との約束もやぶる事になる。そう私の前もなく掻口説いてのお嘆きでした。ほんとに前に坐しているに耐えないようなご苦悶に見えました。よくよくなお覚悟と思われまする」