Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

……よいか」

「はい」

素直な妻である。

――が、いつもその後で、一言がある。この夫人の聡明は、もう時々、頼朝を圧することがある。

「女子は足手まとい、いずれはそうと、先頃、新宮十郎行家様がお立ち寄りの時から、おはなしを洩れ伺って、あらかじめ身仕舞はいたしておりました。わたくしの事は、お案じくだされますな」

「いや、そうか」

――実は、一時でも別れるといったら、涙でも見せられはしないかと、頼朝は、話し出すまで、密かに案じていたが、かえって、

(わたくしなどに後ろ髪を引かれ遊ばすな)

と、励ますような妻のことばだったので、ほっとしたり、何かまた、心に足らないものを覚えたりした。

「それと――これも昨日、書面で伺ったことであるが、この二十年亡き父祖恩人たちの供養のため、法華経千部の転読を立願し、それが今、八百部まで行を積み、残るところ二百部となっておるが……これも早、大事に迫っては、当然勤めておられなくなった。……と云うて折角、これまで懈怠なくお勤めもうして参ったものを、後わずか二百部で、断念するも遺憾であると思い、覚淵御房におはからい申してみたところ、その志だけで、願意は立った。