Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans
「抜け駈けか」
「ずっと上流へ行けば、浅瀬があります。迂回して、平家方の後ろにひそみ、お味方が一斉に、河を渡りかかるや否、同時に、平家の陣中へ突き入るのです。――さすれば、何人よりも負れる気づかいはありません」
「よく気づいた。よしっ――すぐに立とう」
武田兄弟は、走り帰ると、にわかに兵をまとめ、駒に枚を銜ませて、味方にも気づかれぬように、富士川の真夜半を、粛々と岸に沿って上流へ移動しはじめた。
すると、すでに一群の騎馬が、河を渡って、彼方の岸へ、忍び忍び上がってゆくのが見える。すばやいやつ、そも何者かと追いついてみると、それはやはり同郷逸見冠者光長、安田三郎義定などの味方だった。
「待たれよ」
と、太郎信義は、安田三郎へ声をかけた。
「抜け駈けのまた抜け駈けは、同士討に似る。逸り合っては事を破ろう。われも甲斐源氏なり御辺たちも甲斐源氏の一党。ひとりひとりの手功を捨てても、甲斐源氏の名において名誉をあげたら、それで本望ではないか」
と、云った。
義定、光長も、
「元よりの事」
と、武田勢に合体した。――陣所が近かったので逸早く太郎信義たちの行動を知って、彼等も、置き捨てられじと、先へ急いで来たものだった。