Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

「――またこのたびも、兄君のお旗上げと伝え聞くなり、矢も楯もなく馳せ参らんものと、秀衡殿に計りましたが、秀衡殿には、まだ時が早かろう、今しばし形勢を見よとばかりで、どうしてもお許し下さらぬため、馬一匹に、供の者四、五名連れたのみで、密かに、平泉を脱け、途中まで急いで来ると――秀衡殿にも、それまでの決心なればと、佐藤継信、忠信のふたりを、後ろより追いかけさせ、私の郎党にと、付き添えてくれました」

義経は、そう綿々と話しかけたが、前後のつながりも欠いて、余りに欣しまぎれになっている自分の話し方に気づいて、

「つい、取乱しました。女々しい弟よと、お笑いくださいますな」

と涙をふいて、少し身を退けながら、礼を保った。

頼朝も、茫然たるここちから自分に返って、

「こよいは、悠りと、語り明かしてもよいが、何せい陣中、いずれ鎌倉へ帰ってから、落着いて話すとしよう。――そちも定めし疲れておろう。こよいは旅の垢でもそそいで寝んだがよかろう」

「はい」

素直な弟の返辞までが、頼朝には、又なく欣しく見えた。これからの家庭に、ひとりの賑わいと、一族のうちに、大きな力とを加えた気がすぐにしていた。