Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lisez 源頼朝 (みなもとよりとも) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 306 118 caractères · 613 écrans

Aozora Bunko

喉を鳴らして、鳥羽蔵は、杯を手から措かずに、

「何せい、おらの仕えているご主君がよ、目先の見えぬ馬鹿な戦をおっぱじめ、たんだ一日の間に、六条のお館は灰だし、一門は散々だし、義朝様始め、その後、縁につながる奴等は、毎日のように河原で首斬られるし――いやもう生きた空はなかった。なぜ初めから平家の縁故へ、奉公しなかったかと思ったが今さら及ぶ事ではなかったし」

日頃、牛いじりしているせいでもあるまいが、牛の如く横着面の男である。姪の常磐の縁故から、こんな邸を持ったり、太刀の一つも帯びる身になった事などは、前世のように忘れ果てていた。

「そう云えばの」

似た者夫婦の牛の妻が、思い出したように告げた。

「六条の姪が訪ねて見えたぞよ」

「えっ、常磐が」

遽に、眼をすえて、

「いつ? ……。いつだ」

「ゆうべ晩くであったがの」

「で。そ、そして――何処にいるのか」

「家の内へ入れなどしてなろうか。固く戸を閉てて追い払うた」

「追い払ったと」

「縁のつながりだけに、なおさら怖ろしい。留守というて、召使に追わせたのじゃ」

「ばかっ」

「……?」

「たわけ」

「何でいのう」

「ええい、智慧のねえ奴だ。