후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
一切の人慾、一切の理想が恐ろしい火の如く衷に燃えて闘うた先生には、灰色にぼかした生や死は問題の外なのです。あなたに対する真の愛から云うても、理想に対する操節から云っても、出奔と浪死は必然の結果です。仮に先生が其趣味主張を一切胸に畳んで、所謂家庭の和楽の犠牲となって一個の好々翁として穏にヤスナヤ、ポリヤナに瞑目されたとして、先生は果してトルストイたり得たでしょう乎。其死が夫人、あなたをはじめとして全世界に彼様な警策を与えることが出来たでしょう乎。彼最後彼臨終あるが為に、先生等身の著作、多年の言説に画竜の睛を点じたのではありますまい乎。確に然です。トルストイは手軽に理想を実行してのける実行家では無い、然しトルストイは理想を賞翫して生涯を終る理想家で無い、トルストイは一切の執着煩悩を軽々に滑り脱ける木石人で無い、然しトルストイは最後の一息を以ても其理想を実現すべく奔騰する火の如き霊であると云う事が、墨黒の夜の空に火焔の字をもて大書した様に読まるゝのです。獅子は久しく眼に見えぬ檻の中で獅子吼をしたり、毬を弄んだり、無聊に悶えたりして居ましたが、最後に身を跳らして一躍檻外に飛び出で、万里の野に奔って自由の死を遂げました。