후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
二
夏の快味は裸の快味だ。裸の快味は懺悔の快味だ。さらけ出した体の土用干、霊魂の煤掃き、あとの清々しさは何とも云えぬ。起きぬけに木の下で冷たい水蜜桃をもいでがぶりと喰いついたり、朝露に冷え切った水瓜を畑で拳固で破って食うたり、自然の子が自然に還る快味は言葉に尽せぬ。
彼が家では、夏の夕飯をよく芝生でやる。椅子テーブルのこともあり、蓆を敷いて低い食卓の事もある。金を爍かす日影椎の梢に残り、芝生はすでに蔭に入り、蜩の声何処からともなく流れて来ると、成人も子供も嬉々として青芝の上の晩餐の席に就くのである。犬や猫が、主人も大分開けて我党に近くなった、頗話せると云った様な顔をして、主人の顔と食卓の上を等分に見ながら、おとなしく傍に附いて居る。毎常の夕飯がうまく喰われる、永くなる。梢に残った夕日が消えて、樺色の雲が一つ波立たぬ海の様な空に浮いて居る。夏の夕明は永い。まだ暮れぬ、まだ暮れぬ、と思う間に、其まゝすうと明るくなりまさる、眼をあげると、何時の間にか頭の上にまん丸な月が出て居て、団欒の影黒く芝生に落ちて居る。
二
強烈な日光の直射程痛快なものは無い。日蔭幽に笑む白い花もあわれ、曇り日に見る花の和かに落ちついた色も好いが、真夏の赫々たる烈日を存分受けて精一ぱい照りかえす花の色彩の美は何とも云えぬ。