후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
碧色の花
彼の臨終の場にも、妻は居なかった。此時彼女の魂はとく信州にあったのである。彼女の前夫が死んで、彼女が信州に奔る時、彼女の懐には少からぬ金があった。実家の母が瞋ったので、彼女は甲府まで帰って来て、其金を還した。然し其前彼女は実家に居る時から追々に金を信州へ送り、千曲川の辺の家も其れで建てたと云うことであった。
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彼夜彼女が持て来てくれたほおずきは、あまり見事なので、子供にもやらず、小箪笥の抽斗に大切にしまって置いたら、鼠が何時の間にか其小箪笥を背から噛破って喰ったと見え、年の暮に抽斗をあけて見たら、中実無しのカラばかりであった。
年々酸漿が紅くなる頃になると、主婦はしみ/″\彼女を憶い出すと云うて居る。
碧色の花
色彩の中で何色を好むか、と人に問われ、色彩について極めて多情な彼は答に迷うた。
吾墓の色にす可き鼠色、外套に欲しい冬の杉の色、十四五の少年を思わす落葉松の若緑、春雨を十分に吸うた紫がかった土の黒、乙女の頬に匂う桜色、枇杷バナナの暖かい黄、檸檬月見草の冷たい黄、銀色の翅を閃かして飛魚の飛ぶ熱帯の海のサッファイヤ、ある時は其面に紅葉を泛べ或時は底深く日影金糸を垂るゝ山川の明るい淵の練った様な緑玉、盛り上り揺り下ぐる岩蔭の波の下に咲く海アネモネの褪紅、緋天鵞絨を欺く緋薔薇緋芥子の緋