일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면

아오조라 문고

二本松のあたり一抹の明色は薄墨色に掻き消されて、推し寄せて来る白い驟雨の進行が眼に見えて近づいて来る。

彼は久しく羨んで居た。熱帯を過ぐる軍艦の甲板で、海軍の将卒が折々やると云う驟雨浴「総員入浴用意!」の一令で、手早く制服をぬぎすて、石鹸とタオルを両手に抓んで、真黒の健児共がずらり甲板に列んだ処は、面白い見ものであろう。やがて雷鳴電光よろしくあって、錨索大の雨の棒が瀑布落しに撞々と来る。さあ、今だ。総員鶩の如くきゃッ/\笑い騒いで、大急ぎで石鹸を塗る、洗う。大洋の真中で大無銭湯が開かれるのだ。愚図々々すれば、石鹸を塗ったばかりの斑人形を残して、いたずらな驟雨はざあと駈けぬけて了う。四方水の上に居ながら、バケツ一ぱいの淡水にも中々ありつかれぬ海の子等に、蒸溜水の天水浴とは、何等贅沢の沙汰であろう。世界一の豪快は、甲板の驟雨浴であらねばならぬ。

不幸にして美的百姓氏は、海上ならぬ陸上に居る。熱帯ならぬ温帯に居る。壮快限り無い甲板の驟雨浴に真似られぬが、自己流の驟雨浴なら出来ぬことは無い。やって見るかな、と思うて居ると、妻児が来た。彼は手早く浴衣をぬいで真裸になり、突と走り出て、芝生の真中に棒立ちに立った。