후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
一 平生自己の行に心を尽すべし且世上に対すべし
明治四十三年
翁はもと/\我利から広大の牧場地を願下げたと思わるゝを心から嫌って、目下場内の農家がまだ三四戸に過ぎぬのをいたく慙じ、各十町を所有する中等自作農をせめて百戸は場内に入るべく切望して居る。
午後アイヌが来たと呼ばれるので、台所に出て見る。アツシを着た四十左右の眼の鋭い黒髯蓬々たる男が腰かけて居る。名はヱンデコ、翁の施療を受けに利別から来た患者の一人だ。此馬鹿野郎、何故もっと早く来ぬかと翁が叱る。アイヌはキマリ悪るそうに笑って居る。着物をぬいで御客様に毛だらけの膚を見せろ、と翁が云う。体が臭いからとモジ/\するのを無理やりに帯解かせる。上半身が露われた。正に熊だ。腹毛胸毛はものかは、背の真中まで二寸ばかりの真黒な熊毛がもじゃ/\渦まいて居る。余も人並はずれて毛深い方だが、此アイヌに比べては、中々足下にも寄れぬ。熟々感嘆して見惚れる。翁は丁寧に診察を終って、白や紫沢山の薬瓶が並んだ次の間に調剤に入った。
河西支庁の測量技手が人夫を連れて宿泊に来たので、余等は翁の隣室の六畳に移る。不図硝子窓から見ると、庭の楢の切株に綺麗な縞栗鼠が来て悠々と遊んで居る。