후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
其雑沓の中を縫うて、先ず春日祠に詣でた。田舎みやげの話し草に、若宮前で御神楽をあげて、ねじり廊の横手を通ると、種々の木の一になって育って居る木がある。寄木、と札を立てゝある。大阪あたりの娘らしいのが、「良平さんよ」と云う。お新さんがお糸さんと顔見合わせて莞爾した。お新さんは窃と其内の椿の葉を記念の為にちぎった。
嫩草山の麓の茶屋に来た頃は、秋の日が入りかけた。草履をはいた娘子供が五六人、たら/\と滑る様に山から下りて来た。
「如何だ、上って見ようか」
「え、上りましょう」
足の悪いお新さんと鶴子を茶店に残して、余は靴のまゝ、二人の女は貸草履に穿き更えて上りはじめた。
名を聞いてだに優にやさしい嫩草山は、見て美しく思うてなつかしい山である。八年前の十一月初めて奈良に来た夕、三景楼の二階から紺青にけぶる春日山に隣りして、貂の皮もて包んだ様な暖かい色の円満とした嫩草山の美しい姿を見た時、余の心は如何様に躍ったであろう。丁度誂えたように十五夜のまん丸な月が其上に出て居た。然し其時は遽たゞしい旅、山に上るも果さなかった。今はじめて其懐を辿るのである。
霜枯れそめた矮い薄や苅萱や他の枯草の中を、人が踏みならした路が幾条か麓から頂へと通うて居る。