후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
仰ぎ見る彼等は、流るゝ雲に引きずられてやゝもすれば駈け出しそうになる足を踏みしめ踏みしめ立って居なければならなかった。時々西の方で、或一処雲が薄れて、探照燈の光めいた生白い一道の明が斜に落ちて来て、深い深い井の底でも照す様に、彼等と其足下の芝生だけ明るくする。彼等ははっと驚惶の眼を見合わす。と思うと、怒れる神の額の如く最早真闇に真黒になって居る。妻児の顔は土色になった。草木も人も息を屏めたかの様に、一切の物音は絶えた。何処から来たか、犬のデカが不安の眼つきをして見上げつゝ、大きな体を主人の脚にすりつける。
空は到頭雲をかぶって了った。著しく水気を含んだ北風が、ぱっ/\と顔を撲って来た。やがて粒だった雨になる。雷も頭上近くなった。雲見の一群は、急いで家に入った。母屋の南面の雨戸だけ残して、悉く戸をしめた。暗いのでランプをつけた。
ざあっと降り出した。雷が鳴る。一庭の雨脚を凄じく見せて、ピカリと雷が光る。颯、颯と烈しく降り出した。
見る/\庭は川になる。雨が飛石をうって刎ねかえる。目に入る限りの緑葉が、一葉々々に雨を浴びて、嬉しげにぞく/\身を震わして居る。