후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
二
就中彼の家は此新部落の最南端に一つ飛び離れて、直ぐ東隣は墓地、生きた隣は背戸の方へ唯一軒、加之小一丁からある。田圃向うの丘の上を通る青山街道から見下ろす位の低い丘だが、此方から云えば丘の南端に彼の家はあって、東一帯は八幡の森、雑木林、墓地の木立に塞がれて見えぬが、南と西とは展望に障るものなく、小さなパノラマの様な景色が四時朝夕眺められる。
二
三鷹村の方から千歳村を経て世田ヶ谷の方に流るゝ大田圃の一の小さな枝が、入江の如く彼が家の下を東から西へ入り込んで居る。其西の行きどまりは築き上げた品川堀の堤の藪だたみになって、其上から遠村近落の樫の森や松原を根占にして、高尾小仏から甲斐東部の連山が隠見出没して居る。冬は白く、春は夢の様に淡く、秋の夕は紫に、夏の夕立後はまさまさと青く近寄って来る山々である。近景の大きな二本松が此山の鏈を突破して居る。
此山の鏈を伝うて南東へ行けば、富士を冠した相州連山の御国山から南端の鋭い頭をした大山まで唯一目に見られる筈だが、此辺で所謂富士南に豪農の防風林の高い杉の森があって、正に富士を隠して居る。少し杉を伐ったので、冬は白いものが人を焦らす様にちら/\透いて見えるのが、却て懊悩の種になった。