후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
不図耳に入るものがある。颯々――颯々と云う音。はっとして余は耳を立てた。松風か。否、松風でない。峰の嵐でもない。水声である。余は耳を澄ました。何と云う爽な音か。此世の声で無い。確に別天地から通うて来る、聴くまゝに耳澄み心澄み魂も牽き入れらるゝ様ななつかしい音である。人夫にきくと、果して斗満川であった。やがて道は山側をめぐってだら/\下りになった。水声の方からぱっと火光がさす。よく見れば右側山の手に家がある。道の左側にも家がある。人の話声がして止んだ。此だな、と思って音なわすと、道側の矮い草葺の中から真黒な姿がぬっと出て「東京のお客さんじゃありませんか。御隠居が毎日御待兼ねです」と云って、先に立って案内する。水声に架す橋を渡って、長方形の可なり大きな建物に来た。導かるゝまゝにドヤ/\戸口から入ると、眩しい洋燈の光に初見の顔が三つ四つ。やがて奥から咳払いと共に爺さんが出て来た。
「おゝ鶴坊来たかい。よく来た。よく来た」
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九月二十五日。雨。
爺さんでは長過ぎる。不躾でもある。あらためて翁と呼ぶ。翁が今住んで居る家は、明治三十九年に出来た官設の駅逓で、四十坪程の質素な木造。