일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면

아오조라 문고

らしつゝ、御所の廊下を駆り玉ひき。

御父祖の夢は、君が代に現となりつ。君は維新のおん帝、御十七の若帝、御束帯に御冠、御板輿に打乗らせ、天下取ったる公卿将卒に前後左右を護らして、錦の御旗を五十三駅の雄風に翻へし、東下りを果し玉ひぬ。

西の京より移り来て、東の京に君はしも四十五年住み玉ひぬ。東の京に住む君は、西なる京なつかしと思さぬにてはあらざりき。父の帝の眠ります西の京、其処に生れまし十六まで育ち玉ひし西の京、君に忘られぬ西の京。せめて暑中は西の京へでも、侍臣斯く申せば、御気色かはり、宣ひけらく「朕西京を嫌ふと思ふか。否、朕は西の京が大好きなり。さりながら、朕、東の京を去らば、誰か日本の政を見むものぞ?」

大政しげくして、西なる京へ君はしも、御夢ならでは御幸なく、比叡の朝は霞む共、鴨の夕風涼しくも、禁苑の月冴ゆとても、鞍馬の山に雪降るも、御所の猿辻猿の頬に朝日は照れど、烏啼く椋の梢に日は入れど、君は来まさず。君が御名得し祐の井の、井のほとりの常磐木や、落葉木の若葉して、青葉となりて、落葉して、年また年と空宮に年は遷りぬ四十五。

四十五年の御代長く、事稠き代の御安息無く、六十路あまり一年の御顔に寄する年の波、御魂は慕ふ西の京、吾事終へつと嘘きて、君逝きましぬ東京に。