후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
大正元年暮の二十九日、雪の黄昏を眺めた私の心のやるせない淋しさ――それは世界を掩うて近寄り来る死の蔭の冷やりとした歩みをわれ知らず感じたのでした。大正二年「みみずのたはこと」の出版をさながらのきっかけに、日一日、歩一歩、私は死に近づいて来ました。死にたくない。れたい、私は随分もがきました。一家を挙げて秋の三月を九州から南満洲、朝鮮、山陰、京畿とぶらついた旅行は、近づく運命を躱そうとてののたうち廻りでした。然し盃は否応なしに飲まされます。私は阿容とまた粕谷の旧巣に帰って来ました。
大正三年が来ました。「死」の年です。五月に私の父が九十三歳で死にました。私は父を捨て、「みみずのたはこと」の看板娘であった鶴子を其父母に返えし、門を閉じ、人を謝して、生きながら墓の中に入りました。八月に独逸を相手の世界戦が始まります。世界は死の蔭に入りました。
其十二月に私は自伝小説「黒い眼と茶色の目」を出しました。私にとって自殺の第一刀です。同時に「生」への安全弁でもありました。然し要するに自他を傷つくる爆弾であった事も諍えません。早速妻が瀕死の大病に罹り、四ヶ月を病院に送りました。