후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
肥桶の上に、馬鈴薯、甘薯の二籠三籠、焚付疎朶の五把六束、季節によっては菖蒲や南天小菊の束なぞ上積にした車が、甲州街道を朝々幾百台となく東京へ向うて行く。午後になると帰って来る。両腕に力を入れ、前俛みになって、揉みあげに汗の珠をたらして、重そうに挽いて帰って来る。上荷には、屋根の修繕に入用のはりがねの二巻三巻、棕櫚縄の十束二十束、風呂敷かけた遠路籠の中には、子供へみやげの煎餅の袋も入って居よう。かみさんの頼んだメリンスの前掛も入って居よう。或は娘の晴着の銘仙も入って居よう。此辺の女は大抵留守ばかりして居て、唯三里の東京を一生見ずに死ぬ者もある。娘の婚礼着すら男親が買うことになって居る。「阿爺、儂ァ此縞ァ嫌だ」と、毎々阿娘の苦情が出る。其等の車が陸続として帰って来る。東京場末の飯屋に寄る者もあるが、多くは車を街道に片寄せて置いて、木蔭で麦や稗の弁当をつかう。夏の日ざかりには、飯を食うたあとで、杉の木蔭に々焉と寝て居る。荷が重いか、路が悪い時は、弟や妹が中途まで出迎えて、後押して来る。里道にきれ込むと、砂利も入って居らぬ路はひどくぬかるが、路が悪い悪いとこぼしつゝ、格別路をよくしようともせぬ。