후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
其処に北太平洋が潜んで居るのである。多くの頭が窓から出て眺める。汽車は尾花の白く光る山腹を、波状を描いて蛇の様にのたくる。北東の方には、石狩、十勝、釧路、北見の境上に蟠る連嶺が青く見えて来た。南の方には、日高境の青い高山が見える。汽車は此等の山を右の窓から左の窓へと幾回か転換して、到頭平野に下りて了うた。
当分はの林が迎えて送る。追々大豆畑が現われる。十勝は豆の国である。旭川平原や札幌深川間の汽車の窓から見る様な水田は、まだ十勝に少ない。帯広は十勝の頭脳、河西支庁の処在地、大きな野の中の町である。利別から芸者雛妓が八人乗った。今日網走線の鉄道が※別まで開通した其開通式に赴くのである。池田駅は網走線の分岐点、球燈、国旗、満頭飾をした機関車なども見えて、真黒な人だかりだ。汽車はこゝで乗客の大部分を下ろし、汪々たる十勝川の流れに暫くは添うて東へ走った。時間が晩れて、浦幌で太平洋の波の音を聞いた時は、最早車室の電燈がついた。此処から線路は直角をなして北上し、一路断続海の音を聞きつゝ、九時近くくたびれ切って釧路に着いた。車に揺られて、十九日の欠月を横目に見ながら、夕汐白く漫々たる釧路川に架した長い長い幣舞橋を渡り、輪島屋と云う宿に往った。