후리가나로 읽는 일본 고전
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
徳冨 健次郎의 みみずのたはこと(みみずのたわこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 265,437자 · 530화면
主人が渋い顔をして居るので、丸髷の婦人は急いで風呂敷包の土産物を取出し主人夫妻の前にならべた。葡萄液一瓶、「醗酵しない真の葡萄汁です」と男が註を入れた。杏の缶詰が二個。「此はお嬢様に」と婦人が取出したのは、十七八ずつも実った丹波酸漿が二本。いずれも紅いカラのまゝ虫一つ喰って居ない。「まあ見事な」と主婦が歎美の声を放つ。「私の乳母が丹精して大事に大事に育てたのです」と婦人が誇り貌に口を添えた。二つ三つ語を交わす内に、男は信州、女は甲州の人で、共に耶蘇信者、外川先生の門弟、此度結婚して新生涯の門出に、此家の主人夫妻の生活ぶりを見に寄ったと云うことが分かった。畑の仕事でも明日は少し御手伝しましょうと男が云えば、台所の御手伝でもしましょうと女が云うた。
兎に角飯を食うた。飯を食うとやがて男が「腹が痛い」と云い出した。「そう、余程痛みますか」と女が憂わしそうにきく。「今日汽車の中で柿を食うた。あれが不好かった」と男が云う。此大きな無遠慮な吾儘坊ちゃんのお客様の為に、主婦は懐炉を入れてやった。大分落ついたと云う。晩くなって風呂が沸いた。まあお客様からと請じたら、「私も一緒に御免蒙りましょう」