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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田魯庵『新編 思い出す人々』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二葉亭余談、淡島椿岳、鴎外博士の追憶、硯友社の勃興と道程、最後の大杉、斎藤緑雨、三十年前の島田沼南、美妙斎美妙、二葉亭四迷、二葉亭四迷の一生、二葉亭追録、明治の文学の開拓者、四十年前、露伴の出世咄。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,401 字 · 427 页
二時となり三時となっても話は綿々として尽きないで、余り遅くなるからと臥床に横になって、蒲団の中に潜ずり込んでしまってもなおこのまま眠てしまうのが惜しそうであった。「寝よう乎」と寝返りしては復た暫らくして、「どうも寝られない」と向き直ってポツリポツリと話し出し、とうとう鶏の音が聞えて雨戸の隙が白んで来たまでも語り続けた。明るくなったので最う眠るでもないと床を離れて「それじゃア帰ろう」というと、まだ話が仕足りなさそうな容子で、「どうせ最う眠られんから運動がてら其辺まで送って行こう」とムックリ起上って、そこそこに顔を洗ってから一緒に家を出で、津の守から坂町を下り、士官学校の前を市谷見附まで、シラシラ明けのマダ大抵な家の雨戸が下りてる中をブラブラと送って来た。八幡の鳥居の傍まで来て別れようとした時、何と思った乎、「イヤ、昨宵は馬鹿ッ話をした、女の写真屋の話は最う取消しだ、」とニヤリと笑いつつ、「飛んでもないお饒舌をしてしまった!」
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その晩の話を綜合して想像すると、境遇のため泥水稼業に堕ちた可哀相な気の毒な女があって、これを泥の中から拾い上げて、中年からでも一人前になれる自活の道を与える意で、色々考えた結果がココの女の写真屋の内弟子に住込ませて仕込んでもらってるらしかった。