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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田魯庵『新編 思い出す人々』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二葉亭余談、淡島椿岳、鴎外博士の追憶、硯友社の勃興と道程、最後の大杉、斎藤緑雨、三十年前の島田沼南、美妙斎美妙、二葉亭四迷、二葉亭四迷の一生、二葉亭追録、明治の文学の開拓者、四十年前、露伴の出世咄。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,401 字 · 427 页
五 『新著百種』――薄倖の作家北村三唖と天才露伴の『風流仏』
が、当時の作者兼俳優兼舞台監督たる水蔭は本より紅葉もまた早くから劇の興味を持っていたので、今に脚本を書く書くと常に云い云いした。紅葉が今少し長生きしたら小説よりは脚本にヨリ以上成功したろう。最後の落付き場はあるいは劇作家であったかも知れない。
五 『新著百種』――薄倖の作家北村三唖と天才露伴の『風流仏』
硯友社の世間に乗出したのは『我楽多文庫』であったが、その芸術を認められて文壇の位置を確立したのは『新著百種』であった。
『新著百種』を語る前に先ず発行者たる吉岡哲太郎を紹介しなけりゃならない。吉岡は水産局の技師として十五、六年前に物故したが、東大出身の化学専攻の理学士であった。科学者に似合わぬ経紀の才があって、大学を出ると直ぐ出版業を経営した。吉岡の業績について特記すべきは“The Student”の発行である。英語書生対手の啓蒙的な語学雑誌であったが、やはり当時の欧化熱が産出したもので、日本人の手に成った外国語雑誌の開山である。一時はかなりな部数が出て、和田垣博士の赤壁賦や忠臣蔵の英訳が青年読者の評判となった。佐藤顕理といっても今は余り知る人もなかろうが、一時は英文家として鳴らした佐藤顕理が世間から認められたのもこの雑誌の寄稿で、安鶴伝というのが取材が面白いので評判された。