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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田魯庵『新編 思い出す人々』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二葉亭余談、淡島椿岳、鴎外博士の追憶、硯友社の勃興と道程、最後の大杉、斎藤緑雨、三十年前の島田沼南、美妙斎美妙、二葉亭四迷、二葉亭四迷の一生、二葉亭追録、明治の文学の開拓者、四十年前、露伴の出世咄。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,401 字 · 427 页
二葉亭は人のする事が何でも面白くなって常に気が変るを到底事を成すに堪えざる性格として同じ日記中に自ら嘆息しているが、こういう性格も多少は手伝ったのであろうが、当時の境遇上処世の方向に迷ったのは無理もなかった。
その間に試みたのがツルゲーネフの『あいびき』の飜訳であった。が、この飜訳は前にビェリンスキーを飜訳したと同じく、自ら傾倒するツルゲーネフを紹介して公衆に興味を頒とうとしたので、原稿料を取るためではなかった。勿論、民友社は報酬を支払ったが、その報酬は何ほどのものでもないから生活を補う資にはならなかった。
今の女子学院の前身の桜井女学校に聘されて文学を講述したのもこの時代であった。ツイ先頃欧羅巴から帰朝する早々脳栓塞で急死した著名の英語学者長谷川喜多子女史や女子学院の学監三谷民子女史はタシカ当時の聴講生であったと思う。が、ビェリンスキーやドブロリューボフを祖述する二葉亭の文学論は当時の女学生の耳には(恐らくは今の女学生にも)余りに高遠深邃であって、満堂殆んど耳を傾くるものが一人もないのに失望していくばくもなく罷めた。が、これもまた生活のためではなかったので、自分の信奉する説を一人にだも多く――うら若い婦人に対してすらも――講演して新らしい思想を鼓吹する機会を得たのを喜んで応じたのであるから、この窮乏の