轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

01 第一部

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 159,223 字 · 320 页

青空文庫

また、雇人たちが彼に向かって軽口をたたいたり、ちょっと手伝いを頼んだりすると、何だか侮辱されたような気がして、以前のように気軽にそれに受答えすることが出来なくなってしまった。

それに、何よりも、彼に変に思われ出したのは、このごろのお祖父さんやお祖母さんの素振に、何か彼にかくし立てをしているようなところが見えることであった。二人共、最近しげしげと本田を訪ねるのに、いつも次郎には知らさないで出て行ってしまった。帰って来ても、本田の話をするのを、なるだけ避けようとするふうがあった。

「町になんか行くひまに、うんと勉強して、お前も来年は中学生になることじゃ。」

これが、彼を町につれて行かなかった場合の、お祖父さんのいつもの口癖であった。するとお祖母さんも、すぐそのあとについて、

「恭一は優等で二年になったそうだよ。」

と、きまり文句のように言うのであった。

次郎は、そんなふうに言われると、いよいよ疑ぐり深くなった。彼は、本田と正木との間に、自分のことについて、何かこそこそと相談しあっているのではないかと疑ったりした、こうして彼の幼いころからの孤独感は、ますます色が濃くなっていくのであった。