輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(八)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,604 字 · 391 頁

青空文庫

もとより地方の一城なので、塀は低く、濠は浅い。取りつかれては最後である。姜維、馬岱、馬忠、魏延などの諸隊はおおむね逸早く城外へ出ていた。

城外は一望麦野であった。潜むには絶好である。深夜の風は麦の穂を波立てていた。

音なき怒濤のごとく魏の大軍は迫ってきた。――敵はまだ覚らず――と思ったか全軍を分散して、城の東西南北に分ち始めた。と思うまに城の上から数千の弩がいちどに弦を切って乱箭を浴びせてきた。さては敵も知ったるぞ、この上は一揉みに踏みつぶせ――と濠をこえて城壁へかかると大石巨木が雪崩れ落ちてきた。浅い濠はたちまち屍で埋まった。

「少々苦戦」と司馬懿はなお励ましていたが、一瞬の後、その少々は大々的に変った。すなわち背後の麦畑がみな蜀兵と化したのである。いかに精鋭な魏軍も乱れざるを得なかった。

暁の頃。司馬懿仲達は一つの丘に馬を立てて唇を噛んでいた。見事夜来の一戦も敗れたのである。損害を数えると、死傷約千余を出しているという。

以来また彼は上※城の殻に閉じ籠る臆病なやどかりになっていた。郭淮は無念にたえず、日夜智慧をしぼって、次の一策を仲達へすすめた。