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さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(八)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,604 字 · 391 頁

青空文庫

二

と、対峙の陣を布いた上、こう外交折衝に努めたので、呉もついに、火事泥的な手を出し得ずに、やがて一応、国境から兵を退いた。

二

建興十五年、蜀は、延と改元した。

この年、蒋は、討魏の軍を起して、漢中に出で、ひそかに、魏の情勢をうかがっていた。

孔明なき後も、劉玄徳以来の、中原進出の大志は、まだ多くの遺臣のうちには、烈々と誓われていたことが分る。

は、孔明がいつも糧道の円滑に悩んでいた例を幾多知っていたので、こんどは水路を利用して魏へ入ろうとして建議したが、蜀の朝廷では、

「北流する水を利して進むは、入るに易い道には違いないが、ひとたび退こうとするときは、流れを溯上るの困難に逢着するであろう」

といって、ついに彼の建議をゆるさなかった。これは、その作戦を否定したばかりでなく、すでに遠征を好まない空気が、ようやく、廟議の上にも顕著となった一証だと見てよい。

「守らんか、攻めんか」

蜀の輿論は、ここ数年を、ほとんどそのいずれともつかずに過ごした。

そのうちに、延※(「(冫+臣+犯のつくり)/れんが」、第3水準1-87-58)七年の三月、魏は蜀の足もとを見て、