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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(八)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,604 字 · 391 頁
徐晃は、仲達に会見を求めて、
「いますでに、魏帝におかせられては、長安へ進発あらせ給い、曹真を督して、孔明を破らんとしておられるに、途々の風聞によれば、司馬都督には、洛陽へのぼるともっぱら沙汰いたしておるが、何故いま、帝もおわさぬ都へわざわざお上りなさるのか」と、怪しんで訊ねた。
仲達は、徐晃の耳へ口をよせて、
「沙汰は沙汰。それがしの急ぐ先は、ほかでもない、孟達の新城である」
と、実を打ち明けた。
「さてこそ」と、徐晃は膝をたたいて、
「――さもあらば、それがしも貴軍に合して、往きがけの一働きを助勢つかまつりたいが」
と、云い出した。
希ってもないことであると、司馬懿は彼に先鋒の一翼を委せた。
すると、第五部隊の参軍梁畿から、
「かかる物が手に入りました」
と、孔明から孟達へ送った意見書の盗み写したものを送付してきた。
それを見ると仲達は、愕然たる態をなして、
「危うし危うし。もし孟達が孔明の戒めに柔順であったら、事すべてが水泡に帰するであろう。まことや能者は坐して千里の先を観るという。わが玄機はすでに孔明にさとられておる。一刻も疾く急がねば相成るまい」
司馬師、司馬昭の二子をも励まして、さらに行軍へ拍車をかけ、ほとんど、昼夜もわかたず急ぎに急いだ。