Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
――ときによると肩身のせまいことがありました。
その小川学校、まえにもいったように、古着屋ばかり並んだ通りの真中にあって、筋向うには大きな魚屋がありました。半分立腐れになった二階家をそのまま学校にしたものです。通りに向って窓には目かくしがしてありました。二階が高等科で階下が尋常科になっているのだと聞いて、どんな具合になっているのかと思いましたが、あるとき、幻燈会のあると誘われて行ったとき、はじめて中に入ってみて驚きました。黒板が背中合せにかかっていて、一面に汚い机が並んでいるきりでした。二階にあがると、階下と同じ机が、ただ四側に並んでいるだけでした。――これが順に、一年、二年、三年、四年になっているのだと、一しょにつれて行ってくれた友だちが教えてくれました。
が、わたしには、どうしてこれで、それぞれの稽古が出来るだろうと、納得が出来ませんでした。
正午近くに、いつも、向うの肴屋の河岸がかえって来て、立てた葭簾のかげに大ぜいお客のあつまるとき、目かくしをした学校の二階からゆたかなオルガンの音が聞えて来ました。
三時に学校が退けると、今度は、御新造がおくで、別に弟子をとって裁縫を教えました。