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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくおうじでん

福翁自伝

福沢 諭吉

Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme

Aozora Bunko

刀剣を売払う

ソレカラ江戸市中七夕の飾りには、笹に短冊を付けて西瓜の切とか瓜の張子とか団扇とか云うものを吊すのが江戸の風である。所が武道一偏、攘夷の世の中であるから、張子の太刀とか兜とか云うようなものを吊すようになって、全体の人気がすっかり昔の武士風になって仕舞た。迚も是れでは寄付きようがない。

刀剣を売払うソコで私は只独りの身を慎むと同時に、是れはドウしたって刀は要らない、馬鹿々々しい、刀は売て仕舞えと決断して、私の処にはそんなに大小などは大層もありはしないが、ソレでも五本や十本はあったと思う、神明前の田中重兵衛と云う刀屋を呼で、悉く売払て仕舞た。けれどもその時分はマダ双刀を挟さなければならぬ時であるから、私の父の挟して居た小刀、即ちを着るとき挟す脇差の鞘を少し長くして刀に仕立て、夫れから神明前の金物屋で小刀を買て短刀作りに拵えて、唯印し丈けの脇差に挟すことにして、アトは残らず売払て、その代金は何でも二度に六、七十両請取たことは今でも覚えて居る。即ち家に伝わる長い脇差の刀に化けたのが一本、小刀で拵えた短い脇差が一本、それ切で外には何もない。そうして小さくなって居るばかり。