Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
緒方先生の急病村田蔵六の変態
浮か/\と還して仕舞たと云うのは誠に馬鹿げた話だけれども、当時の日本人が国際法と云うことを知らないのはマアこの位なもので、加之ならず本来今度の生麦事件で英国が一私人殺害の為めに大層な事を日本政府に云掛けて、到頭十二万五千磅取たと云うのは理か非か、甚だ疑わしい。三十余年前の時節柄とは云え、吾々日本人は今日に至るまでも不平である。夫れから薩摩から戦の日延べを云出したその時に、英公使の云振りが威嚇したにも威嚇さぬにもマア大変な剣幕で、悪く云えば日本人はその威嚇を喰たようなもので、必竟何も知らずに夢中でこの事が終て仕舞た。今ならばこんな馬鹿げた事は勿論なかろうが、既にその時にも亜米利加人などは日本政府で払わなければ宜いがと云て居たことがある。英公使は威嚇し抜て、その上に仏蘭西のミニストルなどが横合から出て威張るなんと云うのは、丸で狂気の沙汰で訳けが分らない。ソレで事が済んだのは今更ら何とも評論のしようがない。
緒方先生の急病村田蔵六の変態所で京都の方では愈よ五月十日(文久三年)が攘夷の期限だと云う。ソレで和蘭の商船が下ノ関を通ると、下ノ関から鉄砲を打掛けた。