Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
古川節蔵脱走
その時に斯う云う面白い事がありました。官軍が江戸に乗込んでマダ賊軍が上野に籠らぬ前に、市川辺に小競合がありました。爾うすると賊軍方の者が夜は其処に行て戦て、昼は睡いからと云て塾に来て寝て居た者があったが、根から構わない。私はその人の話を聞て、「君はソンナ事をして居るのか、危ない事だ、マア止にした方が宜かろうと云たくらいのことである。
古川節蔵脱走夫れから古川節蔵は長崎丸と云う船の艦長であったが、榎本釜次郎よりも先駈けして脱走すると云うので、私にその事を話した。所が節蔵は先年私が大阪から連れて来た男で、弟のようにして居たから、私はその話を聞て親切に止めました。「ソリャ止すが宜い、迚も叶わない、戦争すれば必ず負けるに違いない。東西ドチラが正しいとか正しくないとか云うような理非曲直は云わないが、何しろ斯う云う勢になったからは、モウ船に乗て脱走したからとて勝てそうにもしないから、ソレは思い止まるが宜いと云た所が、節蔵はマダなか/\強気で、「ナアに屹度勝つ、是れから出掛けて行て、諸方に出没して居る同志者をこの船に乗せて便利の地に挙げて、官軍が江戸の方に遣て来るその裏を衡て、夫れから大阪湾に行て掻廻せば官軍が狼狽すると云うような事になって、屹度勝算はありますと云て、中々私の云うことを聞かないから、「爾うか、ソレならば