Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
扇子から懐剣が出る
然かもその大の方は長い脇差を刀にしたので、小の方は鰹節小刀を鞘に蔵めてお飾に挟して居るのだ。ソレに君がこんな大造な長い刀を弄くると云うのは、君に不似合だ、止すが宜い、御願だから止して呉れ。論より証拠、君にはこの刀は抜けないに極て居る、それとも抜くことが出来るか。「ソレは抜くことは出来ない、迚もこんな長い物を。「ソリャ見たことか、抜けもせぬものを飾て置くと云う馬鹿者があるか。僕は一切刀を罷めて居るが、憚りながら抜くことは知て居るぞ、抜て見せようと云て、四尺ばかりもある重い刀を取て庭に下りて、兼て少し覚え居る居合の術で二、三本抜て見せて、「サア見給え、この通りだ。どうだ、君には抜けなかろう。その抜ける者は疾くに刀を売て仕舞たのに、抜けない者が飾て置くとは間違いではないか。是れは独り吾々洋学者ばかりでない、日本国中の刀を皆なうっちゃって仕舞うと云うことにしなければならぬ、だからこんなものは颯々と片付けて仕舞うが宜しい。君も今から廃刀と決心して、いよ/\飾りに挟さなければならんと云うなら、小刀でも何でも宜しいと云て、大きに論じた事がある。
扇子から懐剣が出る是れも大抵同時代と思う。