Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
床の下から逃げる積り
暗殺の歴史
固よりこの身に罪はない、仮令い粗われても恥かしい事ではないと云うことは分切て居ても、人に語て無益の事であるから、心配するのは自分一人である。私が暗殺を心配したのは毎度の事で、或は風声鶴唳にも驚きました。丁度今の狂犬を見たようなもので、おとなしい犬でも気味が悪いと云うような訳けで、どうも人を見ると気味がわるい。
床の下から逃げる積りソレに就ては色々面白い話がある。今この三田の屋敷の門を這入て右の方にある塾の家は、明治初年私の住居で、その普請をするとき、私は大工に命じて家の床を少し高くして、押入の処に揚板を造て置たと云うのは、若し例の奴等に踏込まれた時に、旨く逃げられゝば宜いが、逃げられなければ揚板から床の下に這入て其処から逃出そうと云う私の秘計で、今でも彼処の家は爾うなって居ましょう。
暗殺の歴史その大工に命ずる時に何故と云うことは云われない、又家内の者にも根ッから面白い話でないから何とも云うことが出来ぬ、詰り私独りの苦労で、実に馬鹿気た事ですが、夫れは差置き、私の見る処で、我開国以来世に行われた暗殺の歴史を申さんに、最初は唯新開国の人民が外国人を嫌うと云うまでの事で、深い意味はない。